相続税対策のご相談で「海外移住」を考えている方が多くなってきていると税理士長嶋は感じています。 税理士長嶋は「なぜ海外移住を考えておられるのですか?」と必ずその理由を伺うようにしています。 その理由として、当然のことながら「相続税対策をしたい」とおっしゃる方がほとんどです。 確かに、海外移住をすれば相続税対策になるのでしょうが、本当にその方法が最も良い方法なのでしょうか? 【本当は日本に住み続けたい】 相続税対策のために海外移住を考えておられる方に税理士長嶋がいくつか質問をすると、次のようなことをおっしゃる方が多いです。 ・友人がいるので、日本を離れたくない。 ・親戚がいるので、日本を離れたくない。 ・孫がいるので、日本を離れたくない。 ・妻が日本を離れたくないと言っている。 ・夫が日本を離れたくないと言っている。 つまり、相談にお見えになる方のほとんどは本音として「日本を離れたくない」とおっしゃいます。 それにも係わらず、なぜ相続税対策のために海外移住を考えているのか。 それは、究極の相続税対策が海外移住をすることと信じられているからです。 日本の税理士さんの中にも真顔でこのようなことをおっしゃる方が多いことに驚きを隠せません。 【相続税対策に海外移住をする必要性はまったくない】 日本の税理士さんの多くは「究極の相続税対策は海外移住である」ことに何ら疑いを持ちません。 税理士長嶋は、この考え方を真っ向から否定します。 相続税対策のために海外移住をする必要はありません。 海外移住をせずとも、お客様が満足される相続税対策を行うことは可能です。 日本の税理士さんが単にその方法を知らないだけです。 そもそも、相続税対策に海外移住を考えておられる方は本心から日本を離れることを望んでいません。 不本意な形で相続税対策を行ったところで、お客様は本当に幸せだと感じられるでしょうか。 お客様の価値観やご希望に合った方法でなければ、どれだけ相続税の節税ができたところで意味がないと思います。 【相続税対策参考ブログ】 ・海外移住は本当に究極の相続税対策なのか? ・海外移住による相続税対策の税制改正、海外居住10年以上に(2016/10/25) ・出国税導入により相続税と出国税の二重課税となる場合も(2015/02/11) ・スリーボンド元会長、海外移住に失敗し20億円超の申告漏れ(2015/02/08) ・出国税導入により相続税対策のための海外移住(2014/12/02) ・出国税の導入へ、海外移住による税逃れ防止のため(2014/10/27) ・監査法人から提案された相続税対策に海外移住は不安(2014/07/19) ・海外移住での節税失敗、上場企業会長が10億円申告漏れ(2014/05/26) ・究極の相続税対策は海外移住ではない(2013/10/22) ・相続税対策のための海外移住、夫の提案に妻は断固反対(2013/01/20) ・相続税対策を目的とした海外移住が失敗する理由(2012/10/17) ・資産海外移転、海外投資クラブにご注意(2012/10/11) ・資産逃避、日本を見限る個人マネー|日経ビジネス(2012/02/14) ・相続税対策に海外法人の活用でトラブル多発(2012/01/04) ・国際税務に強い税理士は海外を使った相続税対策を知らない(2011/11/22) ・資産の海外移転を検討する際に注意すべき大きな問題点(2011/11/15) ・日本を見捨てる富裕層、海外へ資産移転が始まった(2011/10/07)