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2017/06/25
シンガポールプライベートバンク、ジャパンデスク閉鎖で金融難民続出

先日、シンガポールのプライベートバンクについてご相談があったお客様にお会いしてきました。

お客様はシンガポールのプライベートバンクに口座を持たれていますが、日本人顧客の窓口である「ジャパンデスク」が閉鎖状態となり、日本語が満足に通じなくなったとのことでした。
今後の資産管理や資産運用についてシンガポールのプライベートバンクには安心して任せられないと不安に感じられていました。
そんなとき、税理士長嶋のホームページをご覧になりご連絡をいただきました。

 

 

【シンガポールのプライベートバンクのジャパンデスクは閉鎖状態に】
お客様から詳しいお話を伺うと、次のようなことでした。

・シンガポールのプライベートバンクのジャパンデスク代表の日本人がプライベートバンクを退職する前後から、シンガポールのプライベートバンクの潮目が大きく変わり、優秀な日本人バンカーが次々と退職していき、日本人顧客の窓口であるジャパンデスクであるにもかかわらず、日本語が満足に通じなくなった。

・ジャパンデスクのスタッフに資産運用などの相談をしても満足な助言が返ってくることがなくなり、ジャパンデスクには仕事ができないスタッフだけが残ったように感じられる。

・先日、シンガポールのプライベートバンクから一通の手紙が届いたが、どのように対応すればよいかわからない。

・こんな状態では資産管理や資産運用をシンガポールのプライベートバンクに安心して任せることができない。

このシンガポールのプライベートバンクのジャパンデスクがこのような状況になっていることは税理士長嶋も承知していましたので、お客様からお話を伺っても特に驚くことはありませんでした。

このシンガポールのプライベートバンクに限らず、外国の銀行のジャパンデスクが閉鎖されたり閉鎖に近いような状態になったことで、日本語でのサポートが満足に受けられず困っているというご相談は珍しくありません。
プライベートバンクから何のサポートも受けられないにもかかわらず、費用だけは請求される。
これでは資産管理や資産運用について不安になるのも当然です。

このシンガポールのプライベートバンクに口座を開設している多くの日本人は、ある意味「金融難民」になってしまったといえるでしょう。

また、シンガポールのプライベートバンクからお客様に送付されてきた一通の手紙について、どのように対応すべきかは大きな課題です。
銀行からどのような手紙が送付されているのかも税理士長嶋は承知していましたので、どのように対応すべきかを助言する準備は既にできていました。

 

 

【日本の金融庁のブラックリストに載せられていたシンガポールのプライベートバンク】
今回のご相談の舞台となっているシンガポールのプライベートバンクについて、その存在について税理士長嶋は以前から承知していました。
このシンガポールのプライベートバンクのジャパンデスクは2010年以降活発に動きだし、営業活動が最も活発だったのは2012年から2013年頃だったと税理士長嶋は記憶しています。
ジャパンデスクの代表だった日本人のご親族の方や、ジャパンデスクの日本人バンカーの複数名からもコンタクトを受けました。

このようなプライベートバンクの本質から大きくかけ離れた日本の証券会社のような営業のやり方について、税理士長嶋は嫌悪感を抱いておりましたので、このシンガポールのプライベートバンクからのコンタクトはすべて門前払いをしておりました。
その理由は、次の3つにあります。
(1)ジャパンデスク代表がプライベートバンクの本質を理解していない
(2)ジャパンデスク代表が日本の証券会社出身であること
(3)ジャパンデスク代表が日本の金融庁のブラックリストに載せられていた


 

(1)ジャパンデスク代表がプライベートバンクの本質を理解していない
ジャパンデスクの代表本人がプライベートバンクの本質を理解していない、これはプライベートバンクとして致命傷です。
ジャパンデスクの代表の日本人が自ら日本にやってきて、某新聞社主催でプライベートバンクについて語るセミナーを開催したことにとても驚いたことを今でも鮮明に記憶しています。

プライベートバンクの本質は顧客の資産を守り、プライバシーを守ることにあります。
常識あるプライベートバンクであれば、プライベートバンクの魅力について語るセミナーを開いて集客するようなことは一切しません。
その理由はプライベートバンク側・顧客側の双方にデメリットがあるためです。

(プライベートバンク側のデメリット)
身元も知れない人を集客すれば、マネーロンダリング・麻薬・脱税などのブラックな資金が入りやすくなります。
プライベートバンクが資金を受け入れる際には、このようなブラックな資金が混入しないようにとても神経質になります。
既に口座を持っている顧客からの紹介であればそれなりの身元の安全を担保できますが、どこの誰だかわからない人が集まるセミナーで集客すればブラックな資金が混ざる危険性が高まるのです。

常識あるプライベートバンクであれば、ブラックな資金が混入する危険性が高まるセミナーで顧客を獲得するはずがありません。

(顧客側のデメリット)
プライベートバンクの本質は、顧客のプライバシーを守ることにあります。
セミナーに参加すれば顔を知られてしまいますので、顧客自身のプライバシーが守られるはずがないのです。
口座開設するツアーが組まれるようなことがあれば、年齢・職業など雑談の中でツアー参加者に知られることになります。

プライバシーを守らない銀行はそもそもプライベートバンクではないはずですが、このような銀行で口座開設をしたいと思うでしょうか。
セミナーを開催したり口座開設ツアーを組むような行為は、プライベートバンクの本質から逸脱するものであり、本当にプライベートバンクなのか疑わしい限りです。

このようなプライベートバンクの本質を理解できていない日本の税理士事務所・経営コンサルティング会社・ファイナンシャルプランナーたちが、このシンガポールのプライベートバンクと提携して口座開設ツアーを企画していたのは滑稽に映りました。
2012年から2013年にかけてジャパンデスクの代表と会ったことを実名で記述したブログが山のように出てきます。

いつ・どこで・誰と会ったか、これも本来はプライバシーなのですが、それを実名で公表している時点で、彼らはプライベートバンクと付き合う資格がないのです。
彼らは本物のプライベートバンクと思われる銀行と接点が持てたことが嬉しかったのでしょう。

ところが、2017年となった今、シンガポールのプライベートバンクのメッキが剥がれてジャパンデスクは閉鎖状態にあります。
このシンガポールのプライベートバンクを顧客に紹介した日本の税理士事務所たちは、自身の顧客をシンガポールで「金融難民」にさせてしまったわけですが、この事実を顧客にどのように説明するのでしょうか。
そもそも顧客を金融難民にさせてしまったことを理解しているのかも疑わしい限りです。

 

(2)ジャパンデスク代表が日本の証券会社出身であること
日本の証券会社出身の人はお行儀が悪い、これは税理士長嶋の完全な偏見です。

・AIJ社による年金資産2000億円消滅事件
・オリンパスによる巨額損失隠ぺい事件
などの金融犯罪事件において、必ず証券会社出身の人間が主犯格となっています。

特にバブル時代を日本で経験した証券マンほどお行儀が悪いように感じます。
・儲けるためなら何をしてもいい
・稼いだ人が一番偉い
のような考え方が、その当時の証券会社の文化だったのでしょう。

企業文化というものはそう簡単には変わりません。
長年の考え方・価値観が上司から部下に引き継がれていきます、今の若手の証券マンの思考も推して知るべしでしょう。

税理士長嶋がいつも不思議に思うことですが、証券会社出身の人間ほどなぜか自身のことを「プライベートバンカー」と称します。
彼らは日本で営業成績が優秀だったセールスマンですので、セールスする能力は相当なものでしょう。

しかしながら、プライベートバンクは運用することが本業ですので、運用能力が問われるはずです。
基本的には、バンカーと顧客が相談して投資方針や投資商品を決めていきますので、投資結果はバンカーの腕に左右されるはずです。
投資商品をセールスする能力と、資産を運用する能力は違うはずですが、日本人はこれを区別しようともしません。

税理士長嶋から言わせれば、日本人の証券マンがシンガポールで「プライベートバンカー」という名前を借りてお化粧直しをして、日本人相手に投資信託などを販売しているだけのこと。
その実態は、日本の証券マンと何も変わりはなく、セールスしかできない人間がコンサルティングをできるはずがありません。
税理士長嶋の完全な偏見ですが、お行儀の悪い人と付き合っているとお客様に迷惑をかけてしまいますので、このような人とは最初からお付き合いしないようにしています。

プライベートバンクもプライベートバンカーも本当にピンキリです。

 

(3)ジャパンデスク代表が日本の金融庁のブラックリストに載せられていた
このシンガポールのプライベートバンクは日本に支店がありませんので、日本で営業活動することは禁じられています。
ところが、ジャパンデスク代表だった日本人はセミナーなどで日本全国を渡り歩き、ジャパンデスクのバンカーたちも派手に日本で営業活動を行いました。

その結果、ジャパンデスク代表だった日本人は日本の金融庁のブラックリストに載せられているという情報を税理士長嶋は入手していました。
ジャパンデスクのバンカーたちはジャパンデスク代表だった日本人が日本の金融庁のブラックリストに載せられている事実を隠し、ジャパンデスクの代表の駒として日本人顧客を獲得するために日本全国で営業活動を続けることになります。
その姿は、もはやプライベートバンクではなく証券会社の営業部隊でしょう。

シンガポールで日本人に最も人気がある銀行の一つといわれていたこのプライベートバンクについて、5年ほど前から税理士長嶋はこのような情報を持っていました。

2010年以降、日本人の間ではシンガポールはとても人気があり、海外での資産運用・銀行口座開設・海外移住先などといえば、香港やスイスではなくシンガポールが常識とされています。
このシンガポールのプライベートバンクは日本人に最も人気がある銀行の一つでしたので、多くの日本人が口座開設しています。

なぜ日本人は「日本人に人気がある」という理由だけで、信用してしまうのでしょうか。
なぜ日本人は「日本人」という理由だけで、信用してしまうのでしょうか。
なぜ日本人は「日本語を話せる」という理由だけで、信用してしまうのでしょうか。
なぜ日本人は「名前が知られている銀行」という理由だけで、信用してしまうのでしょうか。

多くの日本人が日本人に人気があるシンガポールのプライベートバンクに口座を開きましたが、このシンガポールのプライベートバンクの実態は日本の金融庁のブラックリストに載せられている人間がジャパンデスクの代表だったのです。

日本人は情報弱者ですので、何か情報を入手する際には必ずインターネットを利用します。
残念なことに、インターネットを利用すれば何でも正しい情報が入手できると思い込んでいます。
インターネットには間違った情報も溢れており、インターネットに出てこない情報もあり、本当に正しい有益な情報ほどインターネットには出てきません。

もしあなたが有料で入手した情報を、誰でも無料で見られるブログなどに書き込むようなことをするでしょうか?
無料で手に入るインターネットの情報は、無料なりの価値でしかないのは当たり前のことです。

インターネットを利用して情報収集している時点で、自身は情報弱者であると認識するべきでしょう。

 

 

【シンガポールのプライベートバンクのジャパンデスク代表だった日本人のその後】
お客様は風の便りで、シンガポールのプライベートバンクのジャパンデスク代表だった日本人のその後について、次のようなことをお聞きになったそうです。

・ジャパンデスク代表だった日本人がプライベートバンクを退職した理由は、シンガポールのプライベートバンク内でシンガポール金融業界最大のスキャンダルがあり、責任を取らされたようだ。

・ジャパンデスク代表だった日本人がプライベートバンクを退職した後、他の金融関係の会社に転職したようですが、シンガポール金融庁に金融ライセンスの取得申請をしたが、拒絶されたようだ。

・2017年現在、シンガポールにおいて投資助言やプライベートバンクの仲介業者のような仕事をしているらしい。

税理士長嶋もお客様と同じような後日談を風の便りで聞いていました。

ジャパンデスク代表だった日本人は、もう金融業界では公に仕事ができなくなっています。
日本とシンガポールの双方の金融庁に目を付けられているためです。

日本の金融庁は元々目を付けていましたので当然のことですが、シンガポールの金融庁からも目を付けられています。
シンガポール金融業界最大のスキャンダルを引き起こした当時の責任者であったこと、そして現実にシンガポールでの金融ライセンスの取得申請を拒絶している点からも当然のことでしょう。

ジャパンデスク代表だった日本人は、シンガポールにおいて投資助言やプライベートバンクの仲介業者のような仕事をしているようですが、違法行為をしている可能性が高いです。
金融商品を扱う場合、どこの国でも金融庁においてライセンスの取得が義務づけられていますが、シンガポールの金融ライセンスを取得していないジャパンデスク代表だった日本人がシンガポールで金融商品を扱っていいはずがありません。
例えば、日本で金融ライセンスを取得しないで金融商品を扱えば、日本の金融庁から行政処分を受けます。

また、日本の金融庁のブラックリストに載っているにもかかわらず、いまだに日本に来て顧客勧誘をしているとも聞いています。
税理士長嶋の完全な偏見ですが、証券会社出身の人間はお行儀が悪いです。

 

 

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