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2014/04/13
国際的な相続税対策をペーパードライバーに頼めるはずがない

先日、相続税対策のご相談があったお客様にお会いしてきました。

お客様は東日本大震災を機に、日本国内にあった資金の一部をオーストラリアの銀行に移されたそうです。
資金をオーストラリアの銀行に移したものの、この資金をどのように管理すればよいのかわからないとのことでした。

このオーストラリアの資金はいずれ子供のために残してあげたいという希望をお客様はお持ちでした。
そのため、将来の相続税のこと、この資金を子供が相続した後、子供が資金管理できるのかが心配だったそうです。
そんなとき、税理士長嶋のホームページをご覧になりご連絡をいただきました。

 

【東日本大震災を機に資金をオーストラリアの銀行に移す】
東日本大震災により原発の問題が起こったことで、お客様は日本の将来に不安を感じたそうです。
そのため、原発の問題が出た直後に日本の銀行にある資金をオーストラリアの銀行に移すことにしたそうです。

なぜ、オーストラリアだったのかをお客様に質問したところ、次のようなお話でした。
・お客様自身海外旅行が好きで、家族でよくオーストラリアに行っていた
・もし原発の問題が再燃した場合、家族全員で海外に移住することを真剣に考えた
・もし海外移住する場合、移住先で生活するために資金が必要となる
・移住するのであれば、よく知っているオーストラリアがよい
・オーストラリアの銀行に口座開設するため、口座開設の仲介業者に依頼した
・無事に銀行口座を開設できたため、日本から送金をした

 

【オーストラリアの資金管理をどうするか?】
お客様は無事にオーストラリアの銀行に口座開設をすることができました。
問題は、その後です。

口座開設の仲介業者は、あくまでも口座開設をするまでがお仕事でした。
口座開設後のことはお客様自身が対応しなければならず、どうすれば良いのかわからなかったそうです。

ある意味、その口座開設の仲介業者は良心的だと税理士長嶋個人的に感じました。

多くの仲介業者は、口座開設後に投資商品の勧誘をし始めます。
詐欺のような投資を勧められることもあり、資金を失う方も少なくありません。
このような業界であるにも関わらず、口座開設のみという仲介業者は珍しいように思います。

 

【資産運用・相続税対策・資金管理をどうするか?】
お客様自身は投資の経験がまったくなかったため、銀行の資金は普通預金に預けたままになっているそうです。

東日本大震災当時、日本円は円高に向かい、お客様はそのタイミングでオーストラリアに送金されたため、現在では相当な為替の含み益が生じています。
もし、今日本円に戻すとすれば、為替の差益(円安効果)により、送金した資金は日本円で4割ほど増えるとのことでした。
このようなこともあり、このまま普通預金に置いておくのが本当に良いのかどうか、お客様は考え始めたそうです。

さらに、現状では次のような問題点を抱えていることに気がつかれたそうです。
・オーストラリアの資金は、国外財産調書制度の対象になっている
・資産運用をする場合、どこで、どのようにすればよいのか
・資産運用をした場合、税金の対応はどうするのか
・将来的には、子供がこの資金を相続するため、日本の相続税対策はどうすればよいのか
・子供がこの資金を相続した後、子供は資金管理をすることができるのか不安

このような問題を総合的に解決してくれる専門家を探していたところ、税理士長嶋のホームページにたどり着いたそうです。

 

【ペーパードライバーに頼めるはずがない】
お客様は税理士長嶋に連絡をいただく前に、既に何人かの国際相続に詳しい税理士・会計士に会われて上記のような相談をされたそうです。
ところが、お客様は「話にならない」と感じたそうです。
その理由は、日本の税法だけを知っており、現地のことを知らなさすぎるということだったようです。

日本の税法は、勉強すれば知識は身につきます。
しかしながら、現地のことは書籍に書かれているわけではありませんので、現場で身につけるしかその術はありません。
このことを、お客様は次のように表現されました。

「ペーパードライバーに頼めるはずがない」

 

【相続税対策参考ブログ】
・スイス銀行(プライベートバンク)口座開設

・欧米の富裕層の相続税対策は日本人にも効果があるのか?(2014/08/16)

・相続税対策と海外事業展開に国際税務のうんちくは不要(2014/05/07)

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