先日、相続税対策のご相談があったお客様にお会いしてきました。 お客様は会社経営をされており、まだ40歳代の若い社長でした。 会社の業績が非常に良く、毎年の利益が順調に伸びているとのことでした。 それに併せて、個人の収入も大幅に増加しており、今から将来の相続税対策を行いたいとのことでした。 会社には会社創業からお世話になっている顧問の税理士さんがおられるものの、個人の所得税や相続税についてはあまりご存じでないとのこと。 そんなとき、税理士長嶋のホームページをご覧になりご連絡をいただきました。 【一人娘に相続税の心配をさせたくない】 お客様はまだ40歳代の若い会社経営者ですが、なぜ相続税対策が必要と感じられたのでしょうか。 お客様のお話をまとめると、次のような事情がありました。 ・小学生の娘さんがお一人いらっしゃる。 ・子供が女の子なので、将来会社を継がせることはあまり考えていない。 ・会社の業績が非常に好調で毎年利益が積み上がっており、より一層の利益増加が見込まれる。 ・会社に利益が積み上がれば、会社の株価も毎年上昇していく。 ・将来的には、会社の株は一人娘が相続することになるため、将来の相続税の負担が多額になることは目に見えている。 ・20年後や30年後に相続税対策を行ったのでは手遅れになりそうなので、今から何らかの対策をしたほうが良いと考えている。 お客様は娘さんのことを非常に心配しており「娘には苦労をさせたくない」と何度もおっしゃっていました。 このようなご相談があるお客様に共通することは、次のようなことです。 ・子供さんが娘さんである。 ・娘さんには会社を継がせようとは思っていない。 ・娘さんが将来会社を経営することはないが、創業家として会社には関与していく。 ・娘さんは株主として配当金を受け取り、将来の生活を安定させてあげたい。 【会社の業績が良くなればなるほど毎年相続税が増えていく】 お客様は会社の業績が好調なことについて、次のような複雑な心境をされていました。 ・会社の創業時はとても苦労したが、今では軌道に乗り会社について何も心配がなくなった。 ・裏を返せば、利益が上がればあがるほど毎年相続税が増えていくことに気がついた。 ・好調な業績はこれからも続き、さらに会社は成長していくため、毎年数千万円単位で相続税が増えていくことになる。 ・会社の株は換金できないので、相続税を払う現金を今から準備しなければならないだろう。 併せて個人の収入も増加する一方であるため、相続税が増えるペースがさらに早くなることは言うまでもありません。 【相続税対策は早ければ早いほど効果が出てくる】 相続税対策は、早ければ早いほど大きな効果が出てきます。 お客様の試算では、会社が利益を上げることで毎年数千万円単位で相続税が増えていきます。 早い段階で、何らかの対策を行えばその結果は劇的に変わることでしょう。 ところが、30年後にご相談に来られたとすれば、既に株価が上がりきった状態から対策がスタートしますので、今すぐに対策を行うことに比べて労力もコストも余分にかかります。 相続税対策を検討されるタイミングやキッカケはお客様それぞれ異なりますが、早ければ早いほど効果があがるということだけは間違いありません。 【自社株対策参考ブログ】 ・自社株の相続税対策に限界を感じていませんか? ・自社株の相続税対策に株価引下げが本当に効果があるのか? ・自社株の相続税対策に会社分割をしてはいけない会社がある ・自社株の相続税対策に生前贈与は効果があるのか? ・自社株の相続税対策に持株会社は効果があるのか? ・自社株の相続税対策としての自社株買いにデメリットはないのか? 【相続税対策参考ブログ】 ・自社株の相続税対策、借金をすることに意味があったのか?(2014/09/05) ・自社株の相続税対策、自社株買取りは単なる問題の先送り(2013/06/15) ・相続税対策を監査法人に相談したが解決できない(2013/04/26) ・自社株の相続税対策、税理士の自己満足では意味がない(2013/01/04) ・自社株の相続税対策、生前贈与はまったく意味がない(2012/07/25) ・自社株の相続税対策に行き詰まり会社の売却も検討(2012/06/18) ・自社株の相続税対策、会社分割は意味がない(2012/06/01) ・相続税対策に持株会社は意味がない(2012/05/23) ・相続税対策としての自社株対策はどのようにするべきか?(2012/04/13)